ヒレコダイ

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標準和名:ヒレコダイ
学名:Evynnis cardinalis (Lacepède,1802 )
属:スズキ目タイ科チダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:20.5Cm

特徴など:
日本海西部、九州南部、東シナ海南部。東南アジア。沖合の底層に多く、底曳き網で大量に漁獲される。
背鰭第1および2棘は極めて短く,第3,4棘が著しく伸長する(時には第5棘延長)。写真の魚は1~2棘が3棘にくっついていて見ずらいが第3,4棘の伸びがチダイとは随分違う。
臀鰭鰭条数は3棘9軟条。
体側には数条の青色縦帯あるいは青色斑点がある。
体色は淡紅色で体側に濃赤横帯がない。

などの特徴がある。しかしかなりチダイと見分けにくいようだ。

ヘダイ

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標準和名:ヘダイ
学名:Sparus sarba Forsskål,1775
属:スズキ目タイ科ヘダイ属
宮崎地方名:ヘイマ

「ヘダイ」って、変な名前だ。名の由来を調べてみてもよく判らないけど「平鯛」→ヒラタイ→ヘダイという説もあるようだ。
初めてこの魚を釣ったのは沖釣りで40Cm程度のサイズ。その日に釣り仲間での飲み会であったが、この魚は蒸し焼きが美味しいと聞き、料理店で依頼した思い出がある。かなり美味しく食べた。
クロダイに似るが、体色が全体的に白っぽい。体側に黄色の細かい縦縞でがあることと、体型が平たく背が盛り上がって見えること。顎が前に突き出ないことなどで区別できる。のぺっとした印象だ。

2004年だったと思うが、岸際でも沖でも相当この魚が釣れた。岸際だと大きさが30Cmに満たないサイズだが、沖だと50Cmに近いものまで。その年に限り相当釣れたのは、宮崎という土地は、太平洋に面していて大きな潮の影響で年度毎に生息する魚も移り変わると言う事かもしれない。

ヘダイは写真撮影が難しい。見ているイメージとは随分かけ離れた、鱗のテカリ感がある。そんなわけで何度もチャレンジしているんだけどご覧の写真が精一杯だ。きちんと機器をもちこむと良いのだが。

タイ科の魚は日本では意外なほど少ないわけで、タイと名が付く魚は数あるけど、正真正銘のタイ科である。ヘダイ属もこの魚のみだ。

幼魚(10Cm前後)だと、この魚は鰭先がキビレと同じような場所が黄色く見間違うほどだ。
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2010年9月・宮崎市河口・あらら・18Cm

キチヌ

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標準和名:キチヌ
学名:Acanthopagrus latus (Houttuyn,1782 )
属:スズキ目タイ科クロダイ属
宮崎地方名:キビレ

写真のお魚のサイズ:37Cm
釣場:宮崎港

特徴など:
日本産のタイ科クロダイ属の魚は現在5種で「クロダイ」「キチヌ」は一般的に全国(内地)に生息するが、他に「ナンヨウチヌ」「オキナワキチヌ」「ミナミクロダイ」という種が奄美諸島以南には生息しており、いずれもパッと見た目には区別しずらい魚である。とくにオキナワキチヌは2000年以前には「オーストラリアキチヌ」とされておりまだまだ研究が進んでない種である。まあそれは置いといて・・・

キチヌは河口に多いチヌである。

「クロダイ」と比べ身体的に大きな特徴の違いがあるが、目立つのは胸鰭・腹鰭・尾鰭の下部分が黄色い。だからキチヌなんだろうけどこれも大型になるほど黄色が目立たないので「クロダイ」とは区別しにくくなる。だけど明らかに違うポイントがある。魚の中央部分に側線という線が目立ってあるが、ここから背鰭までの鱗の数が違う。クロダイは5枚でキチヌは3.5枚。
この違いを意識しだしたら区別したくて釣れてもワクワクだ。

クロダイに比べ、その食性は更に肉食性というか悪食な気がする。河口で釣れる魚なので河口に住む小動物を餌とする。ゴカイ・モエビなどの動きのよいものが良いが大型を狙うときはマハゼ・シャコなどを使う。クロダイより釣りは簡単だというが小型なら河口に群れていれば入れ食いになることも多いけど、30Cm以上はなかなか難しいかも。クロダイよりちょっと小さいか成長が遅いか50Cmオーバーが釣れたという魚は聞いた事がなく40Cmオーバーだとかなり良型かも。私は本格的に狙った事がないこともあるが、37Cmが最大サイズだ。

この魚、とても美味しい。宮崎だと新富町と佐土原町の境を流れる一つ瀬川河口がとても盛んなのだが小船の上から狙って大型が釣れる。時期的には初冬が美味しいようだが今まで何匹か釣れた魚はいずれも美味しかった。クロダイは個体差があるがキチヌはさほどムラはないと思う。身に薄っすら旨味がある。

一般的は「キビレ」と呼ばれる。狙う人は区別するが初心者なら「クロダイ」もチヌ・キチヌもチヌかもね。釣れて嬉しい1匹だ。

ちょっと興味深い話を聞いた。宮崎産キチヌってちょっと標準的なものと比べて身体的な特徴の違いがあるんだそうだ。まだ公表できない話なんだけど、いずれ面白い展開があるかもしれない。

クロダイ

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標準和名:クロダイ
学名:Acanthopagrus schlegelii (Bleeker,1854 )
属:スズキ目タイ科クロダイ属
宮崎地方名:チヌ・チン(小型はメイタ)

写真の魚のサイズ:37Cm

特徴など:
宮崎でも全海域(海岸線)で釣れる魚で、テトラ・磯・砂浜のどこでも狙えるみんなに馴染み深い大型魚だ。
日本を代表する釣対象魚である。ルアーでブラックバスを対象に釣る人口は多いのかも知れないが、ほんとに数えたらクロダイ狙いの人口のほうが多いかも知れない。クロダイでプロの世界を作ってもいいぐらいだがトーナメントなどは開催されている。

一般的には「チヌ」と呼ばれる。小型はメイタとも呼ぶ。私がメイタと呼ぶサイズは30Cm程度までで、それ以上だと「チヌだっ」て無意識に叫ぶだろう。

クロダイが釣対象魚として人気がある理由の1つが、割とどんな場所にでも居付き、また釣れる魚の中でも大型魚ともいえるので、老若男女どんな方でも狙える魚であること。どんな仕掛けでも釣れるしルアーでも釣れる。
雑食性でいろんな餌が使えるし攻略本もたくさん出ている。

さてこのクロダイだが、実際にはとても臆病でデリケートな性格の持ち主らしい。
人の気配ですぐに散らばってしまうし餌をくわえてもなかなか引き込んでくれなかったりで仕掛もとてもデリケートなものである。
そうかと思いきや、とても大胆な魚であり、どんな餌でも喰ってくるという。特に動くものには反応がいいし、コーンとかスイカでも釣れるようだが、これは環境に馴染むということで、たとえば海水浴場でスイカの残りが海に廃られるような場所の場合、それを食べる習性が芽生えるという訳だ。

防波堤の壁などに居ついているが、底に近い場所がポイントである!という定説に反し、撒餌に反応して浮いてくることも多いし、ようは考えても思い通りに釣れないけどなにも考えて無くても釣れたり。

大きなクロダイが釣れる事がチヌ釣り師の醍醐味だろう。50Cmオーバーなら「魚拓」サイズで60Cmオーバーだと記録物。40Cmオーバーで嬉しいし30Cmを越せば楽しい。20Cm台でも喜べる。

そんなチヌの私の記録は47Cmだ。正直嬉しかった。狙って1年は1匹も釣れなかったがその後1日に10匹以上釣れるようにもなった。ようは場所が良くて仕掛がマッチしたら釣れるのだ。
条件はゴロタ岩が点在するような砂地の場所もがもっとも良さそうだ。浅くても深くても関係なし。防波堤などより磯場のほうが簡単であまり棚を意識しなくてもよい。それよりも撒餌を切らさず魚を寄せる事が大事。

最近はほとんどチヌは狙ってない。あまり美味しい魚と思わないからだ。刺身は可もなく不可もない味。焼き物が良いだろう。料理が上手な方ならいかようにも美味しく食べられる魚かもしれない。

チヌについては語ることが多すぎるので、また釣れた時にでも紹介したい。
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2010年3月・日南市大島・あらら・35Cm

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2009年10月・串間市・あらら・25Cm

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2009年10月・宮崎市・あらら・10Cm

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2009年10月・宮崎市・あらら・6Cm

チダイ

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標準和名:チダイ
学名:Evynnis japonica Tanaka,1931
属:スズキ目タイ科チダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
写真の魚を見て「チダイだね!」って答えられた方は、なかなかの魚通だ。

宮崎で船釣りを始められた方にはとても馴染みがある魚になると思う。アジ狙いのサビキで釣れるし、天秤釣りで釣れる。
釣れる時は凄い数で釣れる。船釣りで産卵時期なら30~40匹が短時間で釣れる魚だ。

マダイと似るが「鰓膜」の色が血のような赤であり尾鰭先も黒くない。これが名前の由来というのが定説であるが小型のタイだから「稚鯛」→チダイになったという話もある。大きくて40Cmほどまでだろうか?

チダイは刺身でも食べられるがちょっと水っぽい。
それよりも一夜開いて寝かせた「一夜干し」を焼いて食べるのが美味しい。
沢山釣れるからこの方が長持ちする。

特に紹介する記事も思いつかないのでWEB検索してみた。

■長崎の農林水産紹介ページに水揚日本一とあった。
■産卵期が9~11月と紹介されたページを見つけたが、宮崎だと12月~1月だと思われる。
■地域によっては、夏時期にはマダイより美味しいとされ重宝されている。
■マダイの代用品として出荷される場合もある。

ってことかな。

思い出した紹介したい事。
■チダイの30Cmオーバーは頭がデコッパチタイプがある。私は勝手にこれは雄だと思っている。産卵期に釣れた魚がシラコを持つものが頭が出ている(気がしている)※実はさばくときはさほど意識してないもんで統計をとっている訳ではない。
■産卵期の数は凄い。水面15~20m以下が広範囲に魚影反応があり、海が澄んでいたら底が赤く見える事もある。数万匹という群れだろう。
でも1度悲しい事があった。4~5年前の話だが、数日間釣れ続けたチダイがある日よりまったく釣れなくなった。理由は四国からの漁船団が入り、夜中のうちに網で一網打尽だったとの事。最近は情報が発達しているから釣れる話はすぐに広がるけど、そんな捕り方してたら、間違いなく資源はなくなると思うけど、漁師も食べるために必死という事か・・・でも怒りを感じた。
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頭が張り出した「雄」と思われる固体

マダイ

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標準和名:マダイ
学名:Pagrus major (Temminck and Schlegel,1844 )
属:スズキ目タイ科マダイ属
宮崎地方名:?

特徴:
日本を代表するお魚だ。日の丸魚というか祝いの魚というか、とにかく鯛といえばマダイなのだ。養殖も盛んだし大きなマダイを見たら喜ぶ人も多いだろう。船でマダイを狙う方も多いし漁法も豊富である。
養殖魚と天然魚ではその色合いから区別されるようで、沖の深場で釣れるマダイはピンクが鮮やかなようで養殖魚は赤がくすんだ感じ。
だけどこれは浅場・深場で違うと思うんだけどな。多分色では判断できないと思う。
なぜ祝いで使われるのか?これは勿論美味しく食べられるからだけどピンクの色が鮮やかで、死んでも色あせしないからだと聞く。他の魚は魚種にもよるけど思いっきり色が変わるのもあるしね。

日本産で「タイ」と名がつく魚は多いが、純粋なタイ科の魚は7属(WEBさかな図鑑参照)に分かれる。

キダイ属・・・キダイ・キビレアカレンコ
クロダイ属・・・クロダイ・キチヌ・オキナワキチヌ・ナンヨウチヌ・ミナミクロダイ
セダカキダイ属・・・ホシレンコ
タイワンダイ属・・・タイワンダイ
チダイ属・・・チダイ・ヒレコダイ
ヘダイ属・・・ヘダイ
マダイ属・・・マダイ

の13種のみになるが、WEBさかな図鑑には14種とあるけど・・なんだろ。

宮崎でも多く釣れるチダイとマダイは間違われやすい魚である。よく見たら違いが一発で判る特徴もあるのだが大型のチダイだと体型的にもマダイと酷似していて、釣り初心者ならまず???となる。
言葉では難しいがマダイの特徴は尾鰭の先が黒い。チダイは名の由来の通り「鰓膜」の色が血のような赤であり尾鰭先も黒くない。チダイの事は別で紹介しようと思うので今はこの程度にしておくが、案外区別するのは苦戦するよ!

宮崎ではさほどマダイが盛んに釣られているとは言えない。むしろ鹿児島の錦江湾や佐多周辺だけど、全国的に有名なのは「明石の鯛」だろうか?
瀬戸内海で盛んなのは、その潮の速さからかも知れない。
マダイは外洋向けの魚ではないが深場は好む。しかし磯でも釣れる。生息できる領域は広いが私の感覚では砂地も大事なようだ。岩ばかりの場所には居ない。クロダイが深場には居ないのも不思議。そっくりで色だけが赤いマダイが深場に住むのも不思議。

この魚は大きくなる。体調1m・重量10Kgという魚も釣れるときがある。しかしそんな魚は美味しくない。恐らく思いっきり年寄りなのだ。
もっとも美味しいのは40~50Cmサイズだろう。写真の魚で45Cmほど。
しかし、刺身では技術で差がでる美味さだ。自分でさばいてもさほど美味くない。
料理店で時々絶品の刺身を口にすることがある。同じ刺身なのに。